富山県高岡市伏木 伏木神社例大祭 けんかやま

伏木曳山祭「けんかやま」

このサイトは富山県高岡市伏木にて,毎年五月十五日に行われる伏木神社例大祭「けんかやま」のサイトです。
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けんかやまについて

けんかやまについて

 富山県高岡市伏木。町民がわずか数千人という小さな町だが、5月15日には町を挙げての祭り「伏木神社例大祭・けんかやま」が行われる。

 伏木の町は、その昔は越中国(現富山県)の国府(県庁所在地)がおかれていた町である。砂浜や港があることから、昔は海陸交通、漁業の町として大きく発展してきた。その後高岡市に吸収合併され、今では人口減少が著しい漁村となっている。

 電車はJRの支線が1本、歓楽街はおろか、コンビニ・ファミレスさえも町中央部には一軒も存在しない(2010年現在)と云う、残念ながら、お世辞にも若者に魅力のある町とは言えない現状の伏木町。だが、5月15日には、必ずと言っていいほど、町を出て行った若者が戻ってくる。伏木の町の誇りとも言えるこの祭り「けんかやま」を曳くために。

   

北陸の長い冬が終わると…

祭りの季節

  富山県に生まれ育った人間なら、必ず思うこと。。。「冬が長いなぁ」。

 富山は台風や洪水といった災害は非常に少なく、全国的に見ても非常にすみやすい地域といえる。実際、民放や新聞で行われる「住み易さランキング」ではほとんどの場合で上位を占めることになる。

 そんな富山県で、唯一と言って過言ではない天災が「雪」である。

 いや、天災といってしまっては御幣がある。実際には、雪解け水による豊富な水資源、冬の間巣篭もりすることで生まれたインドア文化、酒や肴の絶品度合いなど、雪による文化設計があることも否めない。

 雪によって「耐える」事を覚えた富山県民。

 雪は、長いときで11月~5月まで、半ば半年近くの間、生活を共にすることになる。

 雪がなくなったとき、富山には春が訪れる。

 春の到来とともに、富山では各地で、「冬を越えた事」を祝うかのように祭りがあちらこちらで開催される。  この時の富山県のパワーは凄まじい。高岡の御車山、獅子舞をはじめとして、岩瀬のけんか山、城端の曳山など、冬に貯めこんだエネルギーを一気に放出するかのごとく、祭りに参加するのだ。

 

5月 伏木の街が彩と活気を帯びる

高岡御車山

  「けんかやま」は伏木神社に奉納される6台の曳山を町内曳きまわす祭りの総称である。建立順に「ひょうたんやま(中町)」「ささやま(上町)」「がんがらやま(本町)」「せんまいやま(寶路町)」「じぃやま(石坂町」「ちょうやま(湊町」の6台である。 以前は「ほらがいやま(十七軒町)」という7台目のやまも存在していたが、明治時代の大火により消失、現在も復興に向けて活動を続けている。

 午前から午後にかけては、それぞれのやまが花飾りをつけた豪華絢爛な姿で町を曳きまわす「町内曳き」を行う。伏木の町の中央部「商工会議所」を中心に、奇数年は海側、偶数年は山側を曳き回すのが慣例となっている。

 その後、16時ごろに山倉(曳山を保管している場所)に戻ってきた後、ひきやまはご神体(七福神)を降ろし、花飾りを取り、数多くの提灯を身にまとった戦闘姿「けんかやま」に変身する。

 けんかやまになった6台のやまは、昼間と同じように町内を曳き回すのだが、8時と10時半には、それぞれのやまとぶつけあいを行う。これを通称「かっちゃ」と言う。「かっちゃ」は、「かちあう」が訛った言葉と言われているが、その言葉のとおり、8tある曳山をお互いに力いっぱいぶつけ合う、この祭りのクライマックスである。

 ぶつかったやまは地響きとともに大きな音をあげ、軋み、提灯が激しく揺れる。伏木の町に生まれ育った人は、この姿を見て、また来年まで生きていくためのエネルギーを蓄えるのである。

 5月15日は雨の特異日として知られる。2年に一度は雨が降ると統計では言われていて、確かに雨中で行われるけんかやまも珍しくは無い。

 ルールとしては、雨天なら翌日に、更に雨が続けば翌週に繰り越されることになっているが、実際に繰り越された事は無いように思う。ろうそくの時代ならまだしも、現在は電球(一昨年からLEDに変わり始めたとの事)の使用、雨天用のカバーの制作など、雨天対策も充実し始めていることから、今後も繰越はあまり考えられない。

 何より、「曳きたい!」という若者の気持ちが繰越を許さない気概となっているのだろう。

 

6台のやま…町の誇り そして命

けんかやま

  けんかやまの6台にはそれぞれ個性がある。もちろん、どの町の住民たちも、自分たちのやまが一番かっこいい、と信じている。自分たちの誇る曳山を曳いている事、乗っていること自体が、誇りであると全身から喜びが感じられるのが、この祭りを見ていて感動する一因なのだ。

   曳山は建立順に並び先頭を曳くやまの町が当番町としてその年の総々代を勤めることになる。総々代はこの祭りの総仕切役として、祭りが終わるその瞬間まで、無事と安全に対して責任をもつ。

 そして当番山を引き受けたやまは、翌年は六番山として最後尾を勤め、二番山だった曳山が繰り上がりで当番町を勤めると言うシステムである。六番山は副総々代を任命し、一番最後尾から祭りの安全を祈願する。

 この祭りで特徴的なのが「曳き手は一切飲酒を行わない」ということ。

 それもそのはず、8tに近い曳山をぶつけあうのに、酔っている人が居ると間違いなく大事故につながる。祭りと言えば酒、と言うのは日本文化としても良くわかるところだが、けんかやまではこの日の曳き手若衆は一切酒断ちをして、曳山を曳くのである。

(2010.11.21 記載 以後継続的に記述予定)

目次

第一章
けんかやまについて
第二章
北陸の長い冬が終わると…
第三章
5月 伏木の街が彩と活気を帯びる
第四章
6台のやま…町の誇り そして命
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